生活のもろもろ

何でもない生活のもろもろを

義母の糠床と容器

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春先、糠漬けを食べたいと家人が言い出した。

よく家人の実家から戴いていて、私はそれで充分だったけれど、どうやら日常的に食べたい様子。

そこで、家人の実家から糠床を分けてもらう事にした。

ただ「義母がせっかく育てた糠床をダメにしてしまったら申し訳ないから、育てるのは私ではなく家人がやるのです」と宣言して。

「大丈夫よー」と言ってくれたけど、その時の事を想像すると、やはり申し訳ない気持ちでいっぱいになるので「無理無理!」と辞退し、育て方を家人の隣でふむふむと聞くだけにした。

ちなみにその経緯を母に話すと呆れられ、少し怒られた。


夏も乗り切り、家人の糠は無事に育ってくれている。

実は家人が忙しくて混ぜる事を忘れている時、こっそり混ぜている。心の中で「失礼します」とつぶやいて。


糠床と一緒に戴いた容器。

私がキッチン用品を始め、身の回りの物に色など、こだわりを持っている事を家人から聞いていたのか「ちょうどいい大きさの白い容器がこの古い物しかなかったの」と言って渡してくれた。

少しでも綺麗になればと、ゴシゴシ洗ってくれた事を聞き、古いし傷もいっぱいついているけど、ありがたくてありがたくて、大事にしようと思った。何より気持ちが嬉しかった。   色なんかにこだわっている自分が、恥ずかしかった。情けなかった。


だから義母の糠床を育てる事にこっそり参加しているのだ。