母 初めての車椅子体験
先日、母を連れて少し遠くのホームセンターへ行った。
たくさんの花を前に、嬉しそうに通路を何往復もしていた。
室内に移動し、生活雑貨などを見始める頃から母の歩みが遅くなった。
足が痛くなったのだなと見当はついたが、今までそんな時「車椅子を借りてみる?」と提案をしても頑なに拒んでいたので、車椅子をお借りする話はせずに「少し休む?」と促すも「大丈夫」と答える。
更に歩みが遅くなったので、ダメ元で「車椅子に乗ってみる?」と聞くとまさかの「乗ってみる」との答え。
そんなに辛いのだなと急いで借りてきた。
恥ずかしそうに慣れない様子で腰掛けていたので「どう?」と聞いてみると、楽だけど申し訳ないと何度も言う。
いやいや、お互い様。
私もそうやって手をかけて育ててもらった。これからは私達家族が手伝っていく。
そうやって補い合って暮らしていくのだ。
本当はもっとサバサバと会話をしています。何だか優しくしたり、優しい話し方をすると労わってる感が出て、本人も老人扱いされる事を嬉しいと思わないだろうし、私もこそばゆくって。
でも初めての車椅子の写真撮ろーなんて後ろからスマホをかざした時、少し涙が浮かびました。
年をとったなーという寂しい気持ちと、いつかこれが普通になるのかなぁという思いで。
そんな事もありましたが、コートが欲しいと言う母に付き添い、昨日は電車に乗り、2人でデパートに行きました。
いつ足が動かないと言い出すか、我慢をしていないか、母の体の心配と、これどう?と言う洋服の見立てで、私がクタクタになりました。人の心配してる場合じゃないかも。
結局コートは見送り、来年はもっと早い時期に買いに行かないとね、と話しました。
こうやって来年の話を出来る幸せ。
いつまで生きられるか(病気ではありません。気力がないだけ)と言う話を聞かされるより、未来を見据えた話しをしてくれるだけで、嬉しいし、安心するものです。